高校三年生
体育祭当日…


空は快晴,まさに体育祭日和であった。

僕の出場種目は,100M走 障害物走 部活動対抗リレーという,走り尽くしのメニューであった。


サッカー部ではあるが僕は足が遅い。


とはいえ普段なにもしてないやつには負けるわけもなく,100Mも障害物も一位で終えた。

部活動リレーも二位で繋げたから文句はないだろう。


多分…それで足が早いって気になっちゃったんんじゃないかな?

これが最後に後悔することになるのだ。



そして午後の応援の部。



山岸エリの一喝以来,みんな心を入れ替えて,どのクラスよりも練習した。



文句のない最高のダンスだった。踊り切った僕は,今井祐輔らとハイタッチをかわし,喜びを分かち合った。


ふと,山岸エリと眼が合った。

彼女は嬉しさと達成感のあまり涙を零していた。涙でぐちゃぐちゃになっているにも関わらずあの最高の笑顔とVサインをよこしてきた。

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