高校三年生
約2時間のピロティでの練習を終え,井上や岡崎らとストレッチをしていると
山岸エリが所属するチア部が練習するためにピロティにやってきた。
うちの高校のチア部はめちゃくちゃレベルが高い。
全国大会はもちろん世界大会にも顔を出したりと,とにかく高校期待の部活なのであった。
チア部の一年生が先陣をきって元気よく「失礼しまーす!」
と入ってきて,せかせかと練習の準備を初めだしたので僕らは隅っこに移動した。
すると,次第に上級生が集まりだしてその中に山岸エリもいた。
僕は無意識に,山岸エリのことを目で追っていた。
(カワエエなぁ…)
「…すけ!」
(スタイルええなぁ)
(…んすけ!)
(彼氏いんのかなぁ~)
とボーッとしていると,頭に衝撃が走った。