高校三年生

△ゼミは毎週テストがあって中々大変だったが,勉強をする習慣がなかった僕も,



勉強せざる得ない環境におかれることで,着々と勉強するようになったのである。



勉強らしい勉強をしたことがない僕にとって,どの授業も画期的で感激の連続だった。



特に国語の教師である安田信介は,大学院通いの一年目の新米であったが,


授業後に古典文法の特訓をしてもらったりと,特に親しくなった。


いつのまにか,毎週予備校に行くのが楽しみになっていた。



そして…この時はまだ…。


本編は始まっていない。




四月の終わりにインターハイがあったが,一回戦で格下相手に負けてしまい,残すは夏の大会だけになった。


五月の終わりには最後の体育祭がやってくる。
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