嘘つきな彼と私。
会社から帰る時
同僚から
仕事を頼まれて
断る事が出来なかった私は
一人で残業をしていた
もうすぐ日付が変わろうとしていた時
自分の携帯が鳴ってるのに築いた
一目惚れをしたラブソングに
大好きなピンク色のライト
陽だ−・・・
おもわず、
口元が緩んでしまう−・・・
そして、高鳴る胸を抑え
電話に出る
「もしもし?」
「今、どこ?」
「会社。どうしたの?」
「麗が遅いから心配した。」
聞こえてしまいそうな
笑い声を抑えて
「ありがとう。だけど、もう少し掛かりそう。」
「どのくらい?」
「30分前後ぐらい?」
「・・・迎えに行く。」
「えっ・・・?」
「・・・だめ?」
「いや、そうじゃなくて・・・」
「じゃあ、いいじゃん。」
「・・・いいけど。道、分かる?」
「うん。分かる。前に行った事あるから。」
「そう。じゃあ、終ったら電話するね。」
「待ってる。」
途切れた電話
さっきの会話を思い出して
おもわず
微笑んでしまう。
こんな事、今までに1度も無かった
どうしたんだろう、急に。
そんな想いとは裏腹に
口がにやけてしまう。
そして、デスクと向かい合う
なるべく
はやく終わるように
急いだ。
早く
陽に
会いたい−・・・
私のやる気の源。