嘘つきな彼と私。
携帯を手にとって
大好きなあの名前を
見つける
そのまま
電話を発信する
妙にいつもと違う緊張感が
心臓をならす
はやく、はやく
こころの中で
何回も出てくる、ことば
でも
それも虚しく
結局
陽はでなかった
胸が重く沈む
思考がどんどん
マイナスになっていく
そんな、自分に
暗示をかけるよう
言い聞かせる
大丈夫、たまたまいなかっただけ
それでも
不安は消えない
メールにすればいいんだ
明日、8時にいつものところへ
そう
できるだけ
短く打った
強引だけど
どうしても
貴方に会いたいの。
だから
お願い
絶対にきてね?
根拠もない
自信もない
あるのは不安
でも
私、待ってるから
だってそれが
貴方にできる
貴方のためにできる
最後のことだもん。