嘘つきな彼と私。

そして








時間に遅れないように





いつもの見慣れた場所に足を進める





もうすぐ





陽に会える




でも、それは




陽への「さよなら」の




カウントダウンを意味している





目的場所について




愛しい姿を見つける





今日で終わりと分かっていても




貴方に会えた時は




すごく、すごくうれしいの。




「ごめん。待った?」




「ううん。今、来たとこ。」




「そっか。」




「それより、お腹、空いた」



幼い顔で少し、不機嫌な顔で言う陽…ー




愛しい



愛しい




「ふふ。ごはん、食べに行こうっか?」




おもわず、笑ってしまう




それが不満なのか




陽はさらに不機嫌な顔で私の手をとり




歩き始める


















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