僕とこいつは生徒会長
僕の状況を露知らずか矢作は優弥のことを呼ぼうとしていた。


「かいちょ…」


矢作が最後まで言う前に矢作の腕をグイと引っ張ってそれを阻止する。
僕の異変に気づいたのか矢作は心配そうな顔をして僕の名前を呼ぶ。



やばっ。これは心配させてるよな。


「あっ…いや。二人の邪魔しちゃダメかと思って…」

僕は最もらしいことを言った後に歩きだす。


今、泣きそうな顔してるのが自分でもわかったから…


僕はそのことを気づかれまいと顔を俯きめにして歩いた。


僕の様子を察してか矢作は何も言わずに静かに僕の後ろについて歩いてくれる。


矢作のそんな気遣いが逆に嬉しかった。



< 120 / 200 >

この作品をシェア

pagetop