僕とこいつは生徒会長
その頃の学校の外では肩まで伸びるセミロングの髪をなびかせながら少年の名前を呼びながら走る少女がいた。
呼ばれた少年は後ろを振り向くと少女の名前を呼ぶ。
「私を追いかけてきてどうしたのです?」
少年は怪訝そうな顔で少女の顔を見る。
少女は楽しそうな顔をしながら、
「いやね。あたしが慰めてあげようかなってね。
それにあたしも矢作君と同じで優弥君に失恋しちゃったからね」
少女は笑いながら言うから、少年は驚いた顔をする。
「では真美さんは本気で…」
「あら? いけない?」
「いえ、そんなことは…」
「じゃあ今からあたしと遊ぼっか」
少女は悪戯っ子のように笑うと少年の腕を引っ張った。
この少女と少年がどうなったかはまた別の話。