僕とこいつは生徒会長
エピローグ
あれから10年−
私は中学校の教師になっていた。
「…だせんせい! 矢田先生!?」
私の名前を呼ばれてビクッとしながら返事をする。
「はっはい! なんでしょう!?」
返事と同時に勢いよく立ち上がったために椅子がガタッと大きな音をたてて倒れた。
「矢田先生。どうしたのですか」
目の前に立つ少し年配の女性がそう尋ねる。
あっ! そっか。今、会議中だったんだ。
「いぇ。なんでもありません。すみません」
そう呟きながら椅子を直して椅子に座り直した。