僕とこいつは生徒会長
「マキちゃん。ちょっと上向いてくれない?」


「あっうん」


真美に言われた通り上を向くと唇に口紅が乗る。


「はい。これで終了だよ」


最後にウィッグを頭に乗せられると真美は肩をパンッて叩いた。


僕はそっと目を開けて鏡の中の自分を見た。


これが…僕?


鏡に写るのは肩まで伸びる髪の毛。パッチリ開いた目。鼻筋がスーッて通ってて唇はぷっくりとかわいらしく膨らんでいる。
頬にはチークが乗っててわずかに赤い。



なんか別人に見えるんですけど…


「さすが真美と双子だね。素材が同じだから簡単に可愛くなっちゃった♪
マキちゃんもメイクすれば王子って言われないのに」

「僕が今更女の子みたいな格好したら皆が嫌がるだろ?」


そうだよ。だから僕は男みたいに振る舞っているんだ。

今更変わったって皆が戸惑うだけだよ。





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