一目惚れの君【短編】
「宮野晴紀さん」
「は、はい」
その距離のまま、神前先輩は頭を下げて声を張った。
「一目惚れしました!演奏してても、君に気付いて欲しくて夢中で…」
また、恋心がいっきに溢れだした。
「僕と、友達からでいいので仲良くしてください!」
ゆっくりあたしの表情をみるように顔を上げた神前先輩。
「駄目?」
その表情が可愛くて
「あたしこそ、よろしくお願いします」
思わず綻んでしまうのは一目惚れの所為だから。
おわり→おまけ