アイオンとユーリア
門番だったジェイラン老人の死体の脇を
走り抜け、町の南側にある正門から
ファートスに入ったアイオンは、さっ
そく戦うべき相手を見つけました。

正門の先は、町の中心部のファートス
教会と中央広場に通じる大通りになって
いますが、

中央広場の方向の屋根屋根の向こうに、
巨大な怪物の黄色い頭が見え隠れして
いたのです。

アイオンは迷うことなくその方向へと
走り始めましたが、途中、上空を旋回
していた黒い怪鳥の一羽が、ギギと
鳴いて急降下し、少年の顔を狙って
きます。

しかし少年の体は勝手に動き、一閃、
彼の剣は、カラスとプテラノドンの
あいのこのようなこの怪鳥を、見事に
切り捨てたのです。


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