心ノ囁キ ーサヨナラのオトー
5分後…
この言い争いは、貴唯の勝利だった。
最終的に、
コスプレ用の服を着るか、この写真を保存するかで
貴唯に迫られ
乃栄は「コスプレは嫌だっ!!!」と答え、負けを認めたのだった。
「また夕方に来るかも。それじゃ、行ってきます。」
「じゃあ夕飯作って待ってるよ!!
いってらっしゃい!」
アパートを出て、街へ行った。
学校では物静かな印象だが、ちょっと着替えて街に出れば
人気モデルか何かが歩いているような雰囲気だった。
しばらく歩くと、乃栄は迷わず本屋に入った。
「えーっと……!あった。」
今日読んでいた小説の下巻を手に取り、早々買った。
それと楽器店に入り、中の女の店員さんに言って、
少し小さめの横長のケースを受け取った。
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