心ノ囁キ ーサヨナラのオトー
デアイ
─次の日─
全く変わらず学校へ来た。
教師の説教から逃げるために、乃栄は屋上に直行する。
まぁ…実を言うと
買ったばかりの本を早く読みたいだけなのだろうけど…
屋上まで何の問題もなく来ることができた。
なるべく
日の当たらないところに座り、
鞄を置いて本を読み始めた。
なんせ今は6月後半。
ちょっとずつ日も強くなってきているのだ。
乃栄が座ったのは 屋上の、
階段から上がって来たときに
屋上に出れる扉のついた建物の
ちょうど影ができているところだ。
乃栄は本から目を上げ空を眺めた。
「今日は風も少し吹いてて、スッキリした朝だな〜。」
そんな事を言いながら
風になびいている 2つにまとめてある髪を
ほどいた。
光の加減で
明るい茶髪にも見える髪は
とても美しかった。
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