心ノ囁キ ーサヨナラのオトー




帰り道、

別れる時に乃栄は朔哉にこう言うのだった。



「また、行こうね。」

「ああ。」


じゃあな…と片手を上げて帰ろうとした朔哉を見ていた乃栄。


「まって!」

「んー?」

「あの場所…誰かに教えたの初めてだから。だから…その…」

「誰にも言うなって?」

「うん。」

「あたりまえだろ!俺らの秘密の場所なっ★」

「なぁにが〈俺ら〉よー、あははっ。じゃあね。」

「おう!」



元気に手を振った乃栄も、自分の帰り道を歩き出した。




_
< 40 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop