心ノ囁キ ーサヨナラのオトー
帰り道、
別れる時に乃栄は朔哉にこう言うのだった。
「また、行こうね。」
「ああ。」
じゃあな…と片手を上げて帰ろうとした朔哉を見ていた乃栄。
「まって!」
「んー?」
「あの場所…誰かに教えたの初めてだから。だから…その…」
「誰にも言うなって?」
「うん。」
「あたりまえだろ!俺らの秘密の場所なっ★」
「なぁにが〈俺ら〉よー、あははっ。じゃあね。」
「おう!」
元気に手を振った乃栄も、自分の帰り道を歩き出した。
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