心ノ囁キ ーサヨナラのオトー
でも、そんな事より
ただこうして屋上で1人、空を眺めている瞬間が乃栄はたまらなく好きだった。
学校に来たって何になる?
必要なモノはすべて学んでしまえば、学校に通うのは無駄なこと。
教室にいてもあの、人が密集した箱の中じゃあ、身が持たない。
それに家だって…。
だから…、だから、
唯一落ち着けるんだ。
空を眺めていると何も考えなくていい。
生きていることの意味…
生きることの辛さも
感じないんだ…。
───……?
「…誰か……いる…?」
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