心ノ囁キ ーサヨナラのオトー
乃栄は不意に、後ろに気配を感じ振り返った。
…が、そこには誰もいなかった。
「気のせい…かな?」
なんかもう、やることがなくなったなぁと思った乃栄は
学校から出ることにした。
学校から抜け出すなんて、毎日のようにやってる事だから
乃栄にはどうってことなかった。
…本当は駄目な事だけど。
─…ちなみに言うと、
今頃、生徒達はまだ、3時間目だ…。
屋上を後にした彼女は、
その屋上の入り口の裏に
人がいたことに全く気づくことはなかった。
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