抱けないあの娘〜春〜



「さつき…」



僕はさつきの頭に、額に、瞼に、頬にそっとキスを落とした。


そして…唇に…






「ま、ま、待って!!」



突然さつきが僕の唇を手で塞ぐ。



「ここじゃ…恥ずかしいから…」



周りを見渡すと、会社帰りや下校中の結構な人通り…


そりゃ恥ずかしいっすよね…



慌てて僕らはその場を離れた。




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