抱けないあの娘〜春〜



僕は繋いだ手をそっとほどき、さつきをぎゅっと抱きしめた。



「さつき…ありがとう。そんなふうに僕のこと見ててくれたなんて…嬉しいよ。さつきの真剣な眼を見たらもっと頑張らなくちゃって思った。僕の為にも…さつきの為にもね。プレゼント、本当にありがとう。一生大切にするよ。」




…さつきのこともね。



一生大切にするよ…











< 172 / 208 >

この作品をシェア

pagetop