ラフ・メイカー
まだ十歳のピントの視線に合わせるため、ベルは膝を折り曲げ、ピントの話を聞いていた。
 
お客さんと言われ、孤児院の入り口を見てみると、そこには太陽の光を背に受けて、孤児院の中に影を落とす人物がいた。
 
スッと足を伸ばして立ち上がり、ベルはよく目を凝らしてみた。
 
灰色のフード付きのローブの男。
 
それが孤児院の入り口に立っている。
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