ラフ・メイカー
ベル達三人が立つ辺りまでやってきた男は、女神の像に向かって、両手を合わせた。
 
真っ白な髪の毛が目につく男は、そのままピントの頭に手をやる。
 
「ありがとう。君のおかげで今日は良い日になりそうだ」
 
「へへっ……」
 
嬉しそうにするピントを見て、男がピントの父のようにベルには見えてならなかった。
 
「あなた……名前は?」
 
「名前?私はウルフ。名前負けしてる男ですよ」
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