ラフ・メイカー
そわそわするベルを見て、シスターはそっとベルの肩に手を置いた。
 
「そんなに気になるなら確かめてきなさい。あなたはもう、孤児院の中だけじゃなく世界を知らなきゃならないんだからね?」
 
「……わかりました。ちょっと散歩がてらに探してみます」
 
ベルは、ぺこりと頭を下げて、孤児院を飛び出した。 

目的は、ウルフに会うことだ。
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