ラフ・メイカー
「ラズベル、今日もいろいろとお世話してくれてありがとうね」
 
祈祷所の椅子に座り、ベルとシスターはまったりと談笑に入った。
 
「私が最年長ですから。それに、子ども達のお世話も結構好きですし」
 
この孤児院には、十歳以上から十八歳までの子ども達が住んでいる。
 
十八歳であるベルは、必然的に最年長ということになる。
 
「あなたが出ていくと考えると少し恐ろしくなるわ」 

笑い混じりに、シスターはベルの頭を撫でた。
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