‡パルソナ‡ 孤高の唄姫


あたしは二人の治療を見つめながら、ふと疑問に思った。


なんでライオスは、真ん中にいたあたしを切らなかったんだ?




そして、二人の治療が終わると、あたしは後ろにいるライオスを見た。


鎌を振り下ろそうとしてる姿のまま、ぴくぴく体が動いている。



「ファイ、あともう少しであの魔法、解けるんじゃないか?」


あたしは少し心配になって、ファイに尋ねた。


ファイもライオスの様子を見ると、急にあせり始めた。


「二人の周りにバリアを張っとくっす!!」


そう言って、ファイは二人の周りにバリアを張った、その時だった。


ファイの右肩に鋭いものが貫通した。


そして、メジャーのように素早く抜くと、


「ぐッ…」



ファイは苦痛の声をあげ、片ひざをついて、肩を手で押さえた。




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