‡パルソナ‡ 孤高の唄姫


「…っく……ッう」


あたしは右腕の猛烈な痛みにも耐え、力を振り絞って今度はライオスの左腕を刺した。


すると、ライオスは叫び声をあげ、長い爪をひっこめた。



あたしは右腕から垂れてる血を押さえ、ライオスの様子をうかがった。


右肩と左腕からは血が大量に出ていたが、まだ戦うつもりなのか爪をまた長く伸ばした。



くそっ、これ以上傷つけたらライオスの命が危なねぇじゃん!!


あたしはライオスの胸の赤いものをどうやって壊すか必死に考えていたら、



ライオスが目の前まで移動していて、あたしの腹を思いっきり殴った。



「ッかは…!!」


そのまま勢いよく向こうまで飛ばされたあたしは、壁に思いっきりぶつかり、顔から床に落ちた。





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