‡パルソナ‡ 孤高の唄姫


男の顔を見上げると、この状況を楽しんでるかのように俺の顔を眺めていた。


「ごめんね。」


声のする方に視線を向けると、さっきの若い女が目に涙を浮かべていた。


そして、懐(ふところ)から首につける鎖を出した。


俺はそれを見て、血の気が引いたような感覚をおこした。


「やめろ、やめてくれ!」


そして、女は俺の首に鎖をつけようとする。


「いやだぁぁああああ!!」



ガチャンと鎖をつける音が屋敷にやけに響いた。


すると、大人たちは俺を開放し、どこかへ行ってしまった。



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