‡パルソナ‡ 孤高の唄姫
シーラの笑顔を見たら、だんだん心が落ち着いてきた。
男に視線を移すと、申し訳なさそうに眉を垂れさせていた。
「すまない、こんな事を聞いてしまって…」
「いっ、いやっ、そんな気にせんといて下さい!」
俺はそんな彼を見て、大きく横に手を振った。
「いや、僕は君の気持ちを考えてなかった。こんな事聞かれて、冷静に答えれるはずがない。」
そして、男はまた優雅にコーヒーを飲む。
俺はその様子をただ見つめていた。
「あぁ、そういえば…」
すると、男は急に思い出したかのように声を出した。
「君…
名前は?」