‡パルソナ‡ 孤高の唄姫


ボスはそのまま俺の体を上へ持ち上げる。


そして、俺を見上げた。


残酷で冷たい瞳


その瞳が俺の心を射抜く。


「バイバイ。」


その言葉を最後に、俺は"人間"では無くなった。


体に猛烈な痛みが走り、赤い、血の色のような電流が大広間を駆ける。



「ぐあぁああぁあぁあああ!!」



「いいぞ。そのままだ」


しばらく俺はその痛みと苦闘した。


骨がボキボキと鈍い音を鳴らし、背中から何かが出ようとしている。




痛みが終わった時には…





「ここの見張りガンバってね。



死神くん…」



俺は死神となっていた。



ドアがゆっくりと閉ざされ、黒づくめの集団は消えた。

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