‡パルソナ‡ 孤高の唄姫








城の回廊で、一人の男が倒れた。


返り血を浴びた死神はその一人の男を冷たい目で見下ろしている。



どんどん死神は普通の男の姿に変わっていき、そしてその場に崩れ落ちた。



「また…人を殺してもうた…」


さっきまで一緒にいた男は、見るにも無惨な姿に変貌していた。


俺は恐る恐る男に触れようとする。



だが、俺が触れた瞬間、男はみるみるうちに灰に変わってしまった。


その灰を両手ですくってみると、俺の指の間からさらさらと床に落ちていく。



一体いつになったら、この生活は終わるんや。



俺はこのかた500年近く人を殺し続けている。




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