‡パルソナ‡ 孤高の唄姫



それはとても脆く、すぐにでも消えてしまいそうな歌だった。

まるで誰かに助けを求めてるような儚げさにあたしは心を打たれる。



あれ、なんだこれ?


あたしは頬にそっと触れてみて、初めて涙を流してることに気付いた。



まさかこのあたしが歌で泣くなんて思いもしなかった。


気色悪い…


このあたしを泣かせるほどの歌い手は一体誰なのか、更に興味が湧いてきた。



どこにいるんだ?


あたしは導かれるように声のする方へ向かい続ける。




たどり着いた先には高く伸びた草が茂っていた。
そこからより鮮明に聞こえる。


たぶんこの中にいる。


あたしは思い切って、草をかき分けてみた。


そこに広がってる光景にあたしは、目を見開いた。


そこには







白いノースリーブのワンピースを着た、地につくぐらいの長さの白髪の女の子が芝生に座って歌っていた。


どうやら外国人みたいだ。

白人特有の白い手足がスラリと伸びている。



その場所だけ別世界に取り残されてるように、あたしは辺りが神秘的なオーラに包まれている感覚を覚えた。


もうひとつ、女の子の姿のある一部に目が釘付けになった、それは…




女の子の背から生えている翼…





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