‡パルソナ‡ 孤高の唄姫
「うわっ!!」
案の定、ベランダから落ちそうになった。
そのところを、後ろから誰かがあたしのお腹に手を回して、落ちるのを阻止してくれた。
それは顔を見なくてもわかる。
「ノエル…?」
「…ったく…世話かかせんじゃねぇよ。」
振り返るとノエルの呆れた顔が間近にあって、あたしの心臓が跳ね上がる。
「ゴッ、ゴメン;」
顔を背けて謝ると、ノエルは大事なものを扱うかのようにそっとお腹から手を引っ込めてくれた。
ちゃんと地に足を着けるとあたしはほっと胸をなで下ろす。
ノエルの意外な優しさにあたしは少しびっくり。
「ありがとう。」
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