‡パルソナ‡ 孤高の唄姫
あたしはレイの横顔を横目で見やる。
レイはルータの肖像画を眉間を寄せて睨みつけていた。
その表情を一言で表すと『憎悪』
ゾクッ…!!
あたしはレイに恐怖を覚え、身震いした後レイから視線を外した。
部屋が暗いからそう見えたのかもしれない。
あたしは勝手にそう思い込んだ。
でも、まだ体の震えが一向に止まらない。
それほど強い憎しみをレイから感じられた。
「どうした、茜菜?」
「…えっ、いやッ、何でもない!!」
「そうか、あと予言は眠りについてる時にしか見れぬから、そこの所は注意しておくように。」
国王はまた椅子に腰を下ろすと、椅子を回転させあたし達に背を向けた。
「話はそれだけじゃ、もう下がってよい。」
あたし達はそんな国王に一礼すると、部屋からそっと出て行った。
会場に続く廊下をあたしとレイは歩く。
.