桃川中学校吹奏楽部
「ん~っ・・ドミソミソファソド・・」

 
合唱コンクール当日。

もうすぐG組の番。

私は楽譜を見つめながら指を動かしていた。

 
指揮者とピアノ伴奏者は、みんなとはちょっと違うところに並んでいる。

 
「何、お前緊張してんのか?」

 
綾瀬くんがこんなときも笑顔で小声で話しかけてくれる。

 
「うるさい」

 
「だっせ。」

「んもう!」

ちょっと大きな声で言ったら

「こらっ!石澤さんっ!」

 
先生に注意された。

「あ、すいませーん・・」

 
「おいお前ら何イチャついてんだよっ」

 
話の間に入ってきたのは

伊藤だった。

 
「はぁ?イチャついてなんかないし。」

 
「嘘つけ。おいみんな聞いとけよ~ハルはなぁ~石澤に告っ」

 
「秀斗っ!」

「伊藤っ!」
 
綾瀬くんが伊藤を抑えに行く。

 
「伊藤!綾瀬!いいかげんにしろ」

 
こんどは担任がきた


「あっはいすんません」
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