桃川中学校吹奏楽部

「ったく先輩・・ごめんな?」

 
ハルは私の顔をのぞきこむ

 
「ううん、でも綾瀬くんがまっすぐなの、わかる気がするかも」

 
そういうとハルははにかんで

 
私の手を引っ張った

 
今日は5月上旬並みの気温とかいってたっけ

 
結構暑いのに


ずっと手をつないでいた

 
君のぬくもりがすごく伝わってくる

 
いろいろ回った屋台

 
ほんとに幸せなひとときだった

 
「うん、おいしい」


「ほんと、うまいな」

 
じゃがバターをふたりでほおばりながら

 
歩いた。

 
ちいさな楊枝に刺さったじゃがいもに


バターがのってまろやかな食感が口の中に広がる

 
あっという間に1日が終わっていく

 

「・・そろそろ公園にでも戻るか」


ハルがそういうと


「そうだね」

と私は返事をして

 
帰り道へと向かう


 
駄菓子屋公園に戻って


ベンチに座った

 
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