桃川中学校吹奏楽部

 
私と菜々と葉月で移動教室へ向かう

 
すれ違いざまに聞こえる声

 
「あー、あいつ?あれが石澤優里亜?たいしてかわいくないのに綾瀬の彼女とかありえなーい・・」

 
「だよねー、つりあってない」

 
栗林さんとその友達だった


「っ・・」


私は胸の奥でズキンと何かが突き刺さる


「・・優里亜・・」


菜々が心配そうに言うが


「・・ううん、大丈夫。平気だよ」

 

私はそう作り笑顔をして

 
 
歩き続けた


 
何で


何で



ハルはあたしを心から愛してくれてるんだから



いいじゃない


 
そんなにあなたたち愛されたこと



ないんでしょ?



一生懸命そんなことを考える
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