桃川中学校吹奏楽部
次の日の練習は

 
みんな少し緊張した顔だった。

 
ミーティングがあった。

 
「もう・・どうしよ・・」

1stでパーリーの細川先輩が泣いていた。

リードミスをしてしまったらしい。

 
「・・それでは、発表します。」


すごくどきどきした。


お願い


金であって


関東大会に行きたい・・!!

 
「桃川中学校吹奏楽部は・・銀賞です。」

 
音楽室が静まり返った。

 
さっきまでわいわい騒いでたのが嘘みたいに

 
静かになった。


「は?嘘だろ」

 
そう第一声を発したのは

トランペットパートのお調子者で、みんなの盛り上げ役で、数少ない男子部員のひとり

宮野先輩。


「おいっ・・!嘘にきまってんだろ!金じゃねえのかよ!」


「銀。銀だ」

あおちゃんはそういい続ける。


ちらっとファーストのほうを見ると


細川先輩は泣いていた。


ピッコロの佐々木先輩も


バスクラの大野先輩も


ペットでコンクールメンバーとして出た太田君も

 
パーカスの弘香ちゃんも


泣いていた。
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