桃川中学校吹奏楽部
ヒュー・・

 
花火が上がり始めた。


黒い空に色とりどりの花火が美しく上がる


おもわずまぶしくて


目を閉じてしまいそうなくらい


綺麗だった。


君とこの花火が


見られていたら


どんなに幸せだろう。


それとも君はどこかで


乃亜ちゃんと


同じ花火を見ているのかな・・


浴衣姿の乃亜ちゃんと私服の君


想像するだけで二人はとてもお似合いで


目を閉じたまま涙が頬を伝った


泣くな


弱虫

 
倉本君はきっと此処にいない


それを祈った。


一瞬のきらめきは


一瞬にして散ってしまう


そんなものかな


恋って
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