桃川中学校吹奏楽部
「で・・乃亜ちゃんにばれたの?」

私がそういうと

「うん・・で、乃亜はそんなんで付き合うのはやっぱ無理じゃん?で、別れたって・・」

頭の中が真っ白になった。


乃亜ちゃんと倉本君の姿


あの日の姿が


瞳の奥に浮かんだ。


うれしいような

悲しいような


そんな思いが 心の奥で交差した。

 
「まあ・・倉本ってそこまでかっこよくもないじゃん。乃亜みたいなかわいすぎるのにはあってないって。」


確かに倉本君は乃亜ちゃんほどの顔のレベルではない。

乃亜ちゃんがかわいすぎるのかもしれないけど。


「優里亜っ、がんばれっ・・」

真美はそういってくれた。

「でも・・なんか複雑だなあ・・」

「そんなことないって!優里亜ならできる」


「うん・・」


しばらく話して


電話を切った

< 54 / 209 >

この作品をシェア

pagetop