桃川中学校吹奏楽部

それから数週間がたった。


少しずつ音も出始め


簡単な曲やユニゾンくらいはできるようになった。


「今日1年個人だってー」


パーカッションの知夏が言った。


「わかったぁ~」


そういって私は楽器を棚から出し始めた。


「あっ~ゆりあ~」


すると実由子が入ってきた。

「ゆりあ~あのさぁ~」


実由子が私に耳打ちしてくる


「えっ・・ちょマジ!?」

思わず声を上げてしまう。


「う・・うん。」


「みっ・・実由子が大宮くんと・・?」


「うん・・」


大宮順次。

実由子がひとめぼれしたのは知っていたが

いつのまに告白していたのか。


大宮くんは、同じクラスのサッカー部。


「よかったじゃあん!!」


「う・・うん//」


実由子は少し照れた。


「1年ー今日は2階ねー」


「はいー」


今日はあっちゃんと真美は塾で休みと


たなの上の欠席日誌に書いてあった。
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