桃川中学校吹奏楽部


「ふぅ・・」

ざっと楽譜を見ながらピアノを弾いた。

「あら、ピアノ?久しぶりじゃない」

母さんがリビングに入ってくる

「いや、合唱コンクール、なんか伴奏しろってあおちゃんが」

 
「そう。まあがんばりなさい。」


母さんはそういって洗濯物をたたみ始めた。

 
次の日

 
「好きなものはやっぱ最初に食べるだろ!」

伊藤が言った。

「はぁ?最後だから。ねーっ美加」

「うん。普通そうだよ?」

「はぁーっ?普通最初だろッ!なっ!ハル!」

ハルってのは、綾瀬君の愛称。

先生も男子達もみんな呼んでる。

「いやっ、違う。最後だろ。シュウがおかしいんだって」

伊藤のしたの名前は秀斗。

給食時間の超くだらない会話。

「ねっ、やっぱ最後でしょ?」

なんとなく綾瀬君に問いかける形になった。

 
「だよなっ!」
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