【完】キス、kiss…キス!

二人ぼっちの旅行

季節はもう暑い暑い夏のシーズンです。


相変わらずうちにはふわふわ茶髪の可愛い子犬ちゃん、広瀬尚志、16歳がごろごろしながらアイスキャンディを食べてます。


「んまぁい!姫ひゃんも食べればいいのにぃ!」


「ダメ!21時以降の飲食はデブの元なんだからね」


ちくしょー、くりくりおめめで言われると食べたくなるじゃん、止めてよ。


「ねーねー姫さん、食べても太らない甘いものあるよ!」


ナオちゃんは満面の笑みで起き上がり、素早く私に抱き付いた。


「何?そんな物あるの?私知らないけど」


ナオちゃんは私に尋ねられると、待ってましたと言わんばかりに、計算ずくのあの色っぽい笑顔を向ける。


「あるよ!それはね……ひ、め、さ、んっ!」


そして、私の鼻の頭をつんと指先で突っつけば、今度はふにゃあとあざと可愛い笑顔。何これ、ホントズルいんですけど。
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