【完】キス、kiss…キス!
外に出ると、ナオちゃんは海上にズルズルとボートを用意していた。


「はい、姫さん乗って!」


太陽が海とナオちゃん、その他の全てをキラキラと輝かせ、私の心までキラキラに変えていく。



「う、うん!」


ボートデートだ!こんなボートがあったなんて、ナオちゃんいつ調べたんだろう。私ボート初めて乗るから、楽しみ半分、ちょっと怖いよ。


「大丈夫!ほら、おいで」


不安な気持ちを表情に出していると、ナオちゃんがそれに気付いてふにゃあと笑って、私に手を差し延べた。


私がその手を恐る恐る取ると、ナオちゃんは可愛い笑顔からカッコイイ笑顔に変わる。


ぐいっと引っ張られ一瞬バランスを崩し、その反動で大きな胸の中に収まると、胸がキュンとして、心臓がギュッと掴まれるような感覚になる。


「さあ、行こっか?」


桶川姫子、26歳。今更ながら、ガッチリしたナオちゃんの胸板に男を感じました。
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