【完】キス、kiss…キス!
「パパと姫ちゃんが一番歳が近いのよ。何だか不思議ね」


そう言って笑うお母さんのお肌は、下手すれば私よりきめ細かい。その若さの方が不思議だ。


「あの、若さの秘訣は……?」


「あれよ!流行りのゲルマローラーよ!効くよー」


そんな会話から、私とお母さんは美容の話でかなり盛り上がる。


ナオちゃんのご両親は、思った以上に気さくで、私の緊張なんか吹っ飛ばしてくれる。


「姫ちゃん、気軽に私達のことパパとママって呼んでね!その方が仲良さそうだもの!」


「そうだぞー、俺も姫ちゃんって呼ばせてもらおうかな」


「母さんはともかく父さんは下心見え見えだからダメ!絶対ダメー!」


広瀬一家の話を聞いてるとなんだかとても元気になるな。こんな素敵な両親だから、ナオちゃんも素敵な男の子になったんだろうな。


あったかくて優しい二人が、とても大好きになりました。
< 156 / 318 >

この作品をシェア

pagetop