【完】キス、kiss…キス!
翌日。私の仕事の都合で、私達の短い夏休みが終わりを告げ、名残惜しいけどここまでで、この土地ともパパママともお別れ。
「じゃあ、俺達は帰るから、ビールの缶ちゃんと処理してね。っていうか飲みすぎー、大人ってズルいよね」
「はいはい了解。尚志は口煩いなぁ。……じゃあ姫ちゃん、またね」
ガミガミと怒るナオちゃんを軽くあしらったパパは、私の方を向いてふにゃあと笑顔を落とす。
「はい!パパもママも元気でラブラブで!」
私がそう言うと、二人共嬉しそうにニッコリ笑った。
流石ナオちゃんの両親。二人そろって笑顔が眩しいくらい美しいです。
「あ……そうだ、言い忘れてた」
別れようとしていたそのタイミングで、パパが何かを思い出したらしく、ナオちゃんにすすすっ近寄る。
そして、とびっきり爽やかな笑顔でこう言ったんだ。