【完】キス、kiss…キス!
ナオちゃんってさりげなく気配り出来るから素敵。智と違ってしっかり者だし、このバカにナオちゃん見下されたくないわ。


「えっと、智……さん?良かったらアイスキャンディまた食べますか?」


更に、ふにゃあと極上の笑顔を智に向ければ、智は目をぱちくりとさせて、うんうん、と首を振った後、私の方を向いた。


「姫子、こりゃ惚れるな。こいつが悪い」


ナオちゃんの計算ずくのあざと可愛い笑顔に、智もあっという間にイチコロになったらしい。


この笑顔がナオちゃんの魅力であり、最大の武器ですからね。


「お前名前は?」


「すみません、まだ名乗ってなかったですよね。広瀬尚志です!」


ナオちゃんがまたふにゃあと笑うと、智はナオちゃんの顎を人差し指でくいっと上げた。


「女じゃないのが残念な顔だよ、ナオちゃん」


「智さんこそ、女なら大好きな顔です。まあ姫さんの次に、ね?」


なんでしょう状況、絵になるし、萌えないわけがありません。
< 168 / 318 >

この作品をシェア

pagetop