【完】キス、kiss…キス!
「尚志、うちのババアはかなり強烈だぞ?」


「どうせこの先認めて貰わなきゃいけないんだから、いい機会です」


智の脅しにもナオちゃんはきっぱりと言って微笑む。もう、カッコ良すぎだよ。


「まあ姫子を連れ帰るのは一週間後でいいから、それまでここに泊めろよな!」


「……はぁぁぁ!?ヤダ、家がゴミ屋敷になるし」

   
ありえないっしょ、こんなだらしない弟、絶対置きたくないんですけど。


嫌面全開の私は眼中にないと言わんばかりにニカッと笑った智は、がっしりとナオちゃんの肩を抱く。


「俺も尚志も学生で夏休み!姫子がいないうちに遊ぼうぜ!」


このお気楽極楽おバカめ。人の一大事なのに、結局心配もなんもないじゃんか!もう、お願いだから早く帰って下さい……。
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