【完】キス、kiss…キス!
思い出せない夜
覚えてるのは、思い出したくない忌々しいあの出来事。
「わりぃ!彼女出来たからもう遊べねぇわ!」
ずっと付き合ってると思ってた秋斗からの言葉。
ねぇ秋斗、私は貴方のなんだったの?とは、チキンな私は怖くて聞けなかった。
もし私があそこで強めに怒ったり、ビンタのひとつでもしていたら何か変わっていたのかもしれないけど、もう後の祭りで。
「うん、分かった!バイバイ!」
それだけ言ってその後はやけ酒コースまっしぐら。そうじゃなきゃやってらんないし。
行きつけの居酒屋のおじさんが『姫ちゃん!飲みすぎだよっ!』と、止めてくれるのを無視して飲み続け。
次に気がついた時には、自分の家の、自分の香りに包まれた布団の中。