【完】キス、kiss…キス!
なんでも、ナオちゃんは学園で一番の俊足なんだとか。
これまで、何度も陸上部に勧誘されていたらしいんだけど、塾があるからと断っていたみたい。
けれど、エースが腰を痛めて大変だから今回だけと頼み込まれて、引き受けたんだそうだ。
「なんか、来週陸上記録会があるから、リレーに二つ出るんだ。だから部活に参加してるの」
「なるほど、それでフレッシュな異臭がね……」
私が頷いていると、ナオちゃんは奥から消臭スプレーを出した。
「今後からは、ちゃんと消臭するから安心してね!姫さんに臭いとか思われるのショックだもん!」
なんか、申し訳ない。別にナオちゃんの体臭が臭いわけじゃないんだよ?だけど……やっぱり耐えられない!