【完】キス、kiss…キス!
「姫さん、姫さん」


「ん?なぁに?」


ホント、何回あの声で呼ばれても心臓がきゅうんとしちゃうから不思議なものだ。



緩んだ顔を向けた私の口の端を、ナオちゃんの長い指が触れた。


「ふふ、ビーフシチュー付いてるよ!可愛いなぁ」


そう言って、ペロリと舐めた仕草の方がよっぽど可愛いんだけど、プラス色っぽくて、顔が徐々に熱を発し始めたのが分かって。


「姫さんってばホントかぁーわいい!」


だから、あっ……貴方には敵いませんってば!しかも計算ずくだし!あざと可愛いなもう!


ナオちゃんがあまりにも可愛いもんだから、なんでこんなに可愛い高校生が私みたいな結婚適齢期女を相手にするのかな……なんて、不安になっちゃったりもするんんですよ。
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