【完】キス、kiss…キス!
「じゃあ、答え合わせ。正解は、ね……?」


吸い寄せられそうな茶色の瞳。同じ色の天然ゆるふわパーマと、長いまつエクみたいなJカールの睫。


それら全てが私に近寄って来て、小さな唇が耳元へ近寄る。


「答えは、キ、ス」


甘く心臓をきゅうんって鷲掴みにする声。これには逆らえないから、ズルいなって思ってしまうもの。


あの小さな唇が私の頬っぺたに優しくチュッと触れ、なんだか照れ臭くて、顔が自然と熱くなって。


恥ずかしくて頬を覆うと、いつの間にか左の指に異変があるのに気付く。


ねぇこれって、そう、だよね?


まだ目で確認してないのに、嬉しくて、嬉しすぎて、抑えようにもどんどんこみ上げる思いに、ぶわあと呑み込まれてしまいそう。
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